しろまち堂~こちらも本館ですがただいま休館中の旧館です~

旧ブログ名は『ワタシノスキナコドモノ本』、本の紹介や本に関するアレコレを語る、『しろまち堂』のメイン館でしたがただいま休館中のため、こちらは旧館でございます。『しろまち堂』は『本館・新館』のほか、『~音楽・映像館~』、『~写真・旅行館~』『~縁側~』もございます。煩雑ですがあわせてよろしくどうぞです。

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森の365日

森の365日―宮崎学のフクロウ谷日記森の365日―宮崎学のフクロウ谷日記
(1992/08)
宮崎 学

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出版されて16年目。児童書の類は「はたち」まで残っていれば
良い作品だと評価して間違いないと思う。
それくらい長く残っているということは、読んでもらった子どもが親になっても忘れずにいて
今度は自分の子どもに読んでやりたい・教えてやりたいと思う作品だからだ。
そういう意味ではこの作品はあと4年で成人を迎えるわけで
末永く残ってくれることを期待する。

宮崎学さんは長野を中心にして撮影をする自然カメラマン。
動物の写真集がかなり出ているが、この本は文章中心のエッセイだ。
地元長野の「フクロウ谷」での撮影の様子を日記と写真でつづっている。
被写体のフクロウを中心にして、森の野鳥や動物や昆虫など
自然の様子を語り、撮る。

つがって生まれて育って
うまく生き延びて次の世代を生むものもいれば
天敵にやられて生き延びられないものもいる。
それらすべてが自然であり、人間が作った環境の変化に対応して
新しい形の生活をつくりさえする。

生き物の強さ、したたかさを
文章と写真で味わうことによって
長野の自然のおすそ分けをいただいた気分になれる。

難しい言葉は使われていないが、やはり視線は大人のものなので
高学年くらいから読むのが楽しめるだろうか。
物語が苦手な子でも読めるし、男の子にも抵抗はないはず。
未読の方は経験として一読してみてほしい。かけた時間についてソンした気にはならないと思う。



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カイロ団長

カイロ団長 (日本の童話名作選)カイロ団長 (日本の童話名作選)
(1992/09)
宮沢 賢治村上 勉

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宮澤賢治の作品は小学校のころ大ハマりした。
でも、ほとんど絵のない全集で読んだせいか
絵本で「これは!」と思うものが少ない。
思い入れが強すぎるのかもしれない。

というか、そもそも宮澤賢治の文章というのが
人に思い入れを持たせる文章なのかもしれないなと
絵本の数の多さにくらくらしながら思う。

で、たくさんの絵本の中で
文章と絵がすばらしくマッチングしているとわたしが思うのが
この「カイロ団長」である。

こんだけミドリみどりした絵なのにくどくない。
絵がすばらしくうまいからだ。(さすが村上勉さん)

それよりもすごいのが
これだけ描きこんだというかしっかり描いた絵だと
絵本のサイズも大きいし
文章とのバランスが難しいはずなのだ。
そのバランスがすごくいい。

絵だけが勝ることもなく
かといって文章に負けることのないコラボレーション。

イラストレーターと編集者と宮澤賢治
三人の力がぴったりあって
1+1+1が3どころか100にもなった
素晴らしい絵本だと思う。

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トリゴラス

02366243.jpg

長谷川集平・著

「迷った時は、ヘンな本!」
を座右の銘にしようかと思ったり。。。

というとりあげかたも失礼ですが
この本を知って、初めて読んだときはけっこうショックでした。
それまでの自分の中の絵本のイメージとかなり違っていたので
こんなのもありなんだー
と思ったです。

絵本はオンナコドモのもの
というのはもちろんものすごい差別なんですけど
ユニセックス、やや女性寄り
みたいなかわいい絵本が多いのはホントのことで。
まあ、おとなが子どもに読むんですからね
あんまりコワかったり暗かったりするのはどうよ
というのはわかります。

しかし「トリゴラス」は暗いしコワい。
なんとゆーか、思春期前の男の子の妄想大暴走って感じの絵本です。
しかも関西弁。
あっちむいて赤ちゃんと寝ているおかあさんに背を向けて
おとうさん(おとうちゃん)につめよる男の子。
ものすごい深刻な顔。
語るうちにどんどん妄想チックになっていく内容。
で、どう転がるかというと「男の子ねー」って…。
(ネタばれはあえて避けます)

思春期チョイ前の男の子の感想を聞きたいし
関西弁の男の人の読み聞かせを聞いてみたい。

フツーの読み聞かせにはたぶん向いていないと思います。。。


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あのやまこえて どこいくの

あのやまこえて どこいくの (うたあそびえほん)あのやまこえて どこいくの (うたあそびえほん)
(1993/09)
ひろかわ さえこ

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アマゾンとリンクできるようになったのに、表紙の写真がない…。

表紙にも書いていますが、うたあそび絵本です。
「○○さん、どこいくの?
あのやまこえて△△かいに」
というフレーズでどの見開きも始まります。
ふつうに読んでも言葉のリズムがいいので、はずむような感じで読めます。
歌の好きな人はメロディを作っても楽しそうですね。

読む側の大人はたぶん右ページで一瞬
「なんでこれを買いに行くのかな?」っておもうでしょう。
買いに行くひとたちに必要なさそうなものを買いに行く率がたかいです。
左ページで理由がわかってあはは☆なんですが
ストーリー絵本ではなくて、小さい年齢のお子さんでも大丈夫なため
子どもの方はあんまり気にしないかもです。

でも、理由を考えるほど大きくなっちゃうと
この絵本を単純に楽しめるかどうかは別の話なので
内容は大人がニヤッとしながら、こどもは言葉のリズムを楽しみながら
小さいお子さんといっしょににこにこ読んでいただくのがいいのかな。


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子犬のピピン(ローズマリ・サトクリフ著 岩波書店)


ローズマリ・サトクリフ・著

サトクリフといえば、歴史系の児童書や小説で長編がほとんどなんですが
これは短編、というか絵本です。
最初のページでサトクリフは書いています。
「このお話は本当にあったことだ、といってよいでしょう。本当の話だということを、わたしは知っていますし、本当だと信じてもいるのです。」

マミー(ピピンは主人の女性をこう呼んでいます)とピピンは仲良く暮らしていましたが
死がふたりにしばしの別れをもたらしました。
そしてそれから、ふたりはお互いに別々のところで努力を始めます。
またいっしょにすごすことができるように…。

私は残念ながら犬を飼ったことはありませんが
もし、犬や猫やなにかペットを飼っていたら
きっとこの本は今よりももっと気持の深い所に入るのでしょう。

人の心、犬の心、お互いに呼び合う愛情と気持ち。

生まれかわりを私は信じていますが
それが本当にこんなふうだったらいいなと思わせてくれる本です。

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さる・るるる


五味太郎・著

これ、けっこうメジャーなので
ブログのタイトルとはあってないかも(笑。

人気があるからシリーズになったりしてるんですよね。
でもきっとこれが一番面白いと思う。

ことばあそびも兼ねた絵本です。
さる・みる
から始まって、「る」で終わる二文字の動詞を「さる」と組み合わせてストーリーが展開。
ちゃんとストーリーになってて
しかも楽しめるのがすごい。

うちの姪っこが小さい頃
これ全部暗記してましたね。驚いたので後日購入しちゃいました。

シリーズは





(画像がなかった。ばく・くくくです)

なんかがあります。
五味太郎さんは名作いっぱい作ってるから、そのうちまた紹介すると思います。

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丘の家のジェーン

ジェーンはトロントのうららか街60番地に住んでいます。
うららか街はむかし有名な高級住宅街でした。
60番地はとても大きな時代遅れの邸宅ですが、女主人であるジェーンの祖母は満足しきって暮らしています。

60番地に住んでいるのは、祖母と母と伯母とジェーン。
ジェーンは物質的にはなにひとつ困っていませんが
祖母はジェーンをかわいがっていません。
ジェーンが家でも学校でもうまくやれないことを喜んでいるかのようにいつもあてこすります。
母はジェーンをかわいく思っていますが、祖母に立ち向かうことができず
二人が仲良く過ごすときは、こっそりと祖母にわからないよう気をつけていました。

ジェーンは父のことを死んだと思っていましたが
学校の友達から、父はまだ生きていることを知らされます。
そして一年後、父から手紙が届き
プリンスエドワード島の父のもとでひと夏を過ごすことになりました…。


この小説の著者モンゴメリは「赤毛のアン」シリーズが有名ですが
ジェーンはそれに比べると地味な作品かも。でもとてもいい話です。

父に会ってからのジェーンの変化はまさに水を得た魚。
ミドルネームの「ビクトリア」で呼ばれていて
気に入っていないのですが逆らえなかった彼女は
自分の名前「ジェーン」を取り戻し、みるみる変化します。
否定される環境から肯定される環境へ移り、花開くジェーンのようすは
読んでいるこちらの気持ちを明るくします。

話が飛躍しているかもしれないけど
私は最近、ジェーンを読んで
いじめにあった子がこんなふうに肯定の環境を手に入れられるといいのにな
と思うことがあります。

ジェーンが祖母から受けているしうちは巧妙に隠された虐待といって間違いではないと思う。
祖母はジェーンの母を愛していて、母が他のものに愛を注ぐのが気に入らなくて
その最たるものがジェーン。
でも、母が子を愛するのは否定できないので、嫉妬とうっぷんをジェーンにぶつけてやつあたりしているわけ。
(この辺読み進めていくと明らかになります)

弱い者にいくしわよせ。
そこから一時的にでも逃げ出して、新しい明るく過ごせる環境になれば
ジェーンのように花開く子はいっぱいいると思う。

自分が子供の時を考えてみると
世界はとてもせまかった。
うちと学校と近所と。
早くに家を出て、その環境から出たことは
今の自分に大きく影響していると思う。

もちろんそれによって失くしたものもあるけど
ここではない別の場所
を体験したことで
ここでうまくいかなくても
私がうまくやれる場所はあるのだ
と思えたのは、いい体験だった。

ジェーンも父のもとからうららか街へ戻った時には
その経験を糧にして成長しています。
君が君のままでいい
と肯定してくれる場所を得ることは
否定される場所ででも生きていける強さを育ててくれることでもあると思います。



(画像がないけど、一応楽天にリンク)


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なにをたべてきたの?

なにをたべてきたの

岸田衿子・文 長野博一・絵

いぜん絵本の訪問販売の仕事をしてたことがあって
そのときよく紹介していたのがこの本です。

面白いんだけど、意外とみなさん知らないんだよね。
出版社がマイナーだからかな?

しろぶたさんはおなかがすいています。
りんごをみつけて「いただきまーす」
おいしかったとあるいていくと
出会ったほかのぶたさんが「なんだかきれいになったねぇ」と・・・。

くりかえしの面白さと、しろぶたさんが少しずつ変わっていく様子。
それから最後の意外な展開と
実に絵本らしい楽しさにあふれています。

言葉のリズムももちろんいいので、読み聞かせ向き。
とはいっても、「きれいになる」などが理解できるくらいおおきな子じゃないと内容がぴんとこないかも。

絵本はそれまでの読書体験にもよるから年齢ではかるのは正確ではないですが
だいたい3歳くらいかなぁ。

おとなが見てもわかりやすい絵のきれいさなので
この絵本に抵抗を感じる人は少ないでしょうね。

書店だと大きいところじゃないとみつからないかも。
図書館で探していただくのが早そうです。
ちなみに、アマゾンも楽天も
この本の紹介には表紙の写真がありませんでした。。。
売上損してるんじゃない?


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