しろまち堂~こちらも本館ですがただいま休館中の旧館です~

旧ブログ名は『ワタシノスキナコドモノ本』、本の紹介や本に関するアレコレを語る、『しろまち堂』のメイン館でしたがただいま休館中のため、こちらは旧館でございます。『しろまち堂』は『本館・新館』のほか、『~音楽・映像館~』、『~写真・旅行館~』『~縁側~』もございます。煩雑ですがあわせてよろしくどうぞです。

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

このエントリーをはてなブックマークに追加

世界を動かした塩の物語


世界を動かした塩の物語

しゃっくりがいこつのシンドラーさんが絵をかいています。
どんな本かなーと思って読んでみたら
塩についての科学と歴史の絵本でした。けっこう難しめ。
これは家庭科で味付けとか塩について勉強する機会があったらあわせて読むと楽しいかも。


今は合成できるお塩も、昔は海水から作ったり、岩塩を探したりと大変でした。
手間がかかるけれども必要なものだったから、当然高価で、取引によく使われました。

というような歴史的なことはもちろん
塩がどのようなものであるかという科学的成分についてや
体がどのように塩を必要としているか
などなど、いろんな方向から塩を見て説明しています。

ひとつのジャンルについてだけでなく
歴史であればその時代に関するミニコラムなどを配置していますが
こういう作りの本には、たしかに癖の少ないシンドラーさんの絵はあっているみたい。
繊細にもシンプルにも絵をかけて、しかもユーモラス。
この人は絵が上手なんだなーと感心しますね。


読み物として楽しめて、知識も得られる便利な絵本。
小学校…うーん、中学年くらいからなら楽しめると思います。




スポンサーサイト
このエントリーをはてなブックマークに追加

あなたがうまれたひ


あなたがうまれたひ (福音館のかがくのほん)

…「かがくのほん」なんだ~…。

お誕生のお祝い絵本ということで紹介されていたので読んでみました。


文章はすてきですね。
あなたが生まれてくることをみんなが歓迎しているんだよ
というのがよく伝わります。

でも、これ、切り紙にする必要はあるのかな?
シンプルではありますが
文章がやわらかいのに絵のラインが固くて
私はちょっと違和感を感じます。
色もかなりはっきりしていて、アートっぽくはあるんだけど
余韻がないというか。
英語の原文だとこの違和感は感じないものなのかしら。

個人的には、この文章なら
水彩画のやわらかい感じの絵をあわせたいですね。
ぼやけた雰囲気にならないようシャープさも必要だとは思いますが
あくまで味つけくらいのバランスで。


書店などで見て、この絵が好き!という方にはいいと思います。
うん、やっぱりお祝いむけかもです。

※追記
翌日、男の子向けにいいのかな~と思いました。
私の好みでやわらかくすると、女の子っぽくなりそうなので。
そのままの絵本で男の子向けのプレゼント
別の挿絵の人をつけて女の子向けのプレゼント
なんてできるといいのにな♪



このエントリーをはてなブックマークに追加

海賊日誌 少年ジェイク、帆船に乗る


海賊日誌―少年ジェイク、帆船に乗る (大型絵本)

崖の国で紹介したクリス・リデルが挿絵です。

この方、ファンタジーだけかと思ったら歴史ものもしっかり描ける方なんですね。
タイトルでわかるとおり、中世の帆船に乗り、海賊になった少年の日記形態の物語なんですが
緻密さと迫力がすごい!
物語を読んでいる、というよりも
ビジュアル系の絵図鑑を見ているような感じ。

子どものころ、宝島を読んで、船のことなんてわからないのに夢中になった
あの頃の自分に紹介してあげたいです。
これを合わせて読めば、船の中の様子なんかが理解できて
もっと世界が広がっただろうなー。

文章は絵に比べるとちょっと弱い感じもしますが
この絵本だといたしかたないのかも。
なにせ、絵で物語だけではなく、船の様子や当時の風俗までを説明しているんですから。

船に初めて乗る少年という設定なので
かなり説明っぽい文章も
初めてのことで、いろいろくわしく書かずにはいられないというふうにもっていっています。
ただ、ジェイクのキャラクターがその文章にあまりあらわれていないため
たんに説明にしか読めない部分があって、そこが残念ですね。

バランスが絵の方に傾いているので
読むのがちょっと大変です。
絵をどんどん見ていきたくなるため文字を読むのがまどろっこしくなっちゃう。
ところどころに入っている見開きの絵は迫力満点で、大きさもあるので絵画のようです。
原画が見てみた~い!


大型絵本なので、気軽にちょっと見る…とはいきませんが
冒険小説が好きな人ならぜひ一読の価値あり。
文章量が多く、歴史もからんでくるので
小学校の高学年以上の方が理解しやすいと思います。

このエントリーをはてなブックマークに追加

太陽へとぶ矢

太陽へとぶ矢太陽へとぶ矢
(1975/11)
ジェラルド・マクダーモット

商品詳細を見る


うーん、画像がなくて残念。ビビッドでかっちょいい表紙なのに。


表紙にも小さく書いてありますが、インディアン(ネイティブ・アメリカン)に伝わるお話を絵本にしたもののようですね。

「神」という表現がなされていないので民話ということになるのかな?
内容はかなり神話っぽいです。ギリシャ神話とか、そんな感じ。
太陽がいのちの矢を地上に飛ばし、それをうけた娘はみごもり、息子を産みます。
生まれた息子は成長して父親を探す旅に出ます…というお話。

お話自体はすごく特別、ってものではないです。

絵が幾何学っぽいうえに黒とか黄色とかオレンジとかでとにかくカラフル。
目を引いて忘れられない印象ですが
切り紙と手描きをほどよく混ぜてあるので
シャープすぎず、あたたかみも感じられます。
ここまで色遣いや形がはっきりしていると、激しすぎてきつい雰囲気になりがちなんですが
手描きの部分にうまく影のある色を混ぜて、落ち着きも与えているんですね。

文章はシンプルで
背景の色に合わせてページごとに文字の色も工夫してあるので
読みやすいです。

民話が好きな年頃になったとき
日本の民話だけでなく
こういう絵本もあわせていっしょに読んでほしいな、と思います。

このエントリーをはてなブックマークに追加

だれも知らない小さな国


だれも知らない小さな国 (児童文学創作シリーズ―コロボックル物語)

講談社の青い鳥文庫からも出てるんですが、愛着のあるハードカバーの画像をのせました。


ずーっと昔からある本だよなぁと思い、奥付を見ると
改定新版となっていて、じゃあホントの初版は?と著者あとがきを見ると昭和34年だとのこと。
って、もうすぐ50年!?
半世紀ですよ…。

日本で、こんなふうに地に足のついたファンタジーが50年前に書かれていたというのは
なんとも感慨深いです。
ファンタジーって近年は市民権を得た、という感じで翻訳もたくさん出ているし
日本の作家も面白いものを書いていますが
ファンタジーというジャンル自身がもつ性質か
舞台となる国を日本とすると
ともすると世界観が弱くなりがちだったりするんですね。

その点、この作品は
異世界どころか、私たちの住んでいるこの世界のみが舞台なのにもかかわらず
コロボックルたちの世界を私たちの生活と上手に二重写しにして
リアルで楽しく美しい
もうひとつの世界をえがきだしています。

年代的なものは
終戦後まもなくだったりするので
ちょっと昔の時代だなぁと思いますが
それがいい感じに古びていて
ノスタルジックな雰囲気がでてきました。
これは初版のころには感じられなかった風合いでしょう。
これから年をとるにつれて、さらに熟成されて
民話ふうというか、おとぎ話ふうの味わいが増すのではないかしら。

本を読んでいて「古びない」というのが褒め言葉だと思っていましたが
こんなふうに熟成したワインのように、味わいを深めていく物語もあるんだなぁと
はじめての読感でした。

コロボックルシリーズって、何巻くらい出てたんだっけ。
いまちょっと思い出せません。本には5巻+別巻1冊になっていますが
たしか絵本っぽい作品もあったはず。
コロボックルが代替わりしたり、
人間の主人公せいたかさんが大人になって結婚して子どもができてというふうに
物語の中での時間とともに少しずつ世界がうごいていく
そのようすも合わせて楽しめます。


そして、このブログのためにあとがきを読み直して、ちょっと意外だったのは
コロボックルの世界から切り離せなくなっている村上勉さんの挿絵。
これは最初からこの方ではなかったんですね。初代の方がいたんだ。
初代の方・若菜珪さんの装丁や挿絵も見てみたかったような気がします。

このエントリーをはてなブックマークに追加

蜘蛛の糸

蜘蛛の糸 (日本の童話名作選)蜘蛛の糸 (日本の童話名作選)
(1994/10)
芥川 龍之介遠山 繁年

商品詳細を見る


これまでにも何回か紹介してますね。偕成社の≪日本の童話名作選≫シリーズの1冊です。

それにしても、このシリーズはバラエティに富んでいるというか
(節操がないというか)
この作品も絵本にしちゃうの?というものが多いんですよね。
芥川龍之介が絵本…って、最初はびっくりしました。
まー「トロッコ」に比べれば絵本になってもおかしくない作品ではありますが。

この絵本であらわされている地獄も極楽も妙~に海外っぽいです。
遠山さんは日本人なのに、なぜ「海外の人が東洋を描きました」風にしているのかしら?
いかにもな御釈迦様と
なんだか西洋の化け物ふうな地獄の風景。
ミスマッチというかなんというか、悲惨な場面のはずなのに
どこかこっけいさも感じられるのは
そのように見てほしい、という意図なんでしょうね、きっと。

少し沈んだパステルカラーの極楽と
黒を多用しながらも極彩色でつよく彩られた地獄
どこまでも対比を強くさせながら物語が進みます。


ハッピーエンドではない、それでいて静かな結末。
うらうらと、明るいようでいてどこかに憂いが感じられるような挿絵で物語が閉じられています。
芥川の静けさとそこはかとない虚無を
うまく描いた作品だと思います。





このエントリーをはてなブックマークに追加

わたしのワンピース


わたしのワンピース

まこちゃんのおたんじょうびを紹介した、にしまきかやこさんの絵本です。
この本の方が有名ですね。


ブログで紹介しようと思って読み直してみると
ファンタジックな絵本だなぁと思います。

だって、イントロからして
ワンピースにするきれは空から落ちてくるんですもの。

それをワンピースにして着るんですもの
不思議なことがおきてもおかしくないですよね。

うさぎさんは、落ちてきたきれをなんのためらいもなくワンピースにして
ワンピースに不思議なことが起きてもちょっとびっくりするくらいで
すんなり受け入れます。

子どもの柔軟性って、こういう絵本を読んでもらうことで育っていくんじゃないかなぁと思いました。

にしまきかやこさんの絵は、繊細なタイプの絵が好みのお母さんだと
ん~~~っと、ちょっと考えてしまうかもしれませんが
子どもさんが興味を持つようなら、ぜひ読んであげてください。

クラシックな絵本ですがまだまだ現役。
はやりすたりのない絵柄、内容ですから
これからもたくさんの子どもたちに読み継がれていくことと思います。

このエントリーをはてなブックマークに追加

「イグルー」をつくる

「イグルー」をつくる「イグルー」をつくる
(1999/12)
ウーリ ステルツァー

商品詳細を見る


ちょっと変わった写真絵本です。
理科系?社会系?民族系ならぴったりするのかな。建築っぽくもあるし…。
とにかくイヌイットという民族の作る家、イグルーの写真絵本です。

文章も写真もいたってシンプルで飾り気がなく
わかりやすい、を第一に考えられているんだろうな、という印象を受けました。

雪で作る家は、日本のかまくらと似ているように思いますが
イヌイットの人たちは、ここで本当に暮らしていて、
雪の壁が傷んだら新しいイグルーを作って引っ越すそうです。
生活形態が移動式なので、そんなふうにできるんですね。

詳しい生活に関しては書いていませんが
この本では、イグルーの作り方を写真と文章でわかりやすく教えてくれます。

雪を切って作るんだな、くらいのことは出来上がりの写真でわかるのですが
それを組み合わせるのに
まっすぐではなく、微妙に斜めに立てかけたり
切る時も斜めになるように切りそろえたりして丸い形を作っていくのは技術が必要だということが
写真を見ているとわかります。

氷をはめ込んで窓を作ったり、玄関に当たる部屋を作ったり
いろいろな工夫が凝らされているイグルー。

今はイグルーで暮らすイヌイットは少ないそうですが
この本でイグルーを作って見せてくれる親子のように
狩りで遠くにでかけるときにイグルーを作るひとがいるのですね。

わたしたちとは違う文化の一端を垣間見せてくれる興味深い一冊です。

このエントリーをはてなブックマークに追加
該当の記事は見つかりませんでした。
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。