しろまち堂~こちらも本館ですがただいま休館中の旧館です~

旧ブログ名は『ワタシノスキナコドモノ本』、本の紹介や本に関するアレコレを語る、『しろまち堂』のメイン館でしたがただいま休館中のため、こちらは旧館でございます。『しろまち堂』は『本館・新館』のほか、『~音楽・映像館~』、『~写真・旅行館~』『~縁側~』もございます。煩雑ですがあわせてよろしくどうぞです。

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長かった一日 「ロザムンドおばさんの贈り物」収録作品

何を書こうか迷って、今日たどりついたのがこの本でした。


内容(「BOOK」データベースより)
冬のスキー場。自分に自信が持てなくて、彼への思いがくじけてしまいそうな少女。週末の短い旅で、ひとつの約束をする恋人たち。新しく家族になった父親と幼い娘たちが、少しずつ心を開きあっていく、ある日曜の朝の風景…。登場人物たちは、みな、とまどいのなか、小さな勇気を出して、人生の次のステップへと、ふみだしていきます。ささやかな物語にこめられた大切な真実。イギリスの田園に流れる、たっぷりした時間。珠玉の短編を七つあつめた、香り高く、豊かな贈り物です。

著者はロザムンド・ピルチャーさん。
出版社は晶文社です。

ピルチャーさんの作品は
「ロザムンドおばさんのお茶の時間」から「丘の上へ」「父のいない午後」
「イギリス田園の小さな物語」から「ジェニーのスケート靴」を紹介しています。



個人的には、この本の中の『日曜の朝』という作品が好きなんですが
大人向けの面白さなので
今日は『長かった一日』のほうを。

主人公のトビーは8歳ですが
近所に住む62歳のソーコムさんと大の仲良しでした。
そのソーコムさんが、ある日亡くなり
ニュースを聞いた朝食から物語は始まります。

62歳って、まだ年寄りじゃないじゃん!と思いますが
ソーコムさんは2年前に心筋梗塞を起こしてたんですね。
なので
いきなりではあっても「なぜ?」ってほどの急死ではなく
みな、驚きながらも急な死に対しての怒りは湧いていません。

とはいえ
人が亡くなる、しかも仲良くしていた人が…というのは
やはりショックで
トビーだけではなく、彼の家族それぞれが驚きを悲しみをあらわしながら
その日それぞれに過ごします。

初めて経験する身近な人の死に驚き
それを受け入れていくトビー。

周囲の人と死について語り
ソーコムさんとの間の出来事や会話が過去の思い出になり
生きてたら語りたかったこと、喜んでくれたであろう出来事を目の当たりにし
夜、ベッドの中で生きていてくれたらよかったのにと考える一方で
ソーコムさんはすべてを承知しているということを信じ、眠りにつきます。

何もない一日に比べて
特別なことがあったり、特別なことを考える一日は
濃くて長いもの。

それまではあまり直接的にかんじたことのない「死」について
たくさん語り
「死」と、それから「生きる」ことについて
8歳ながら、8歳らしく
たくさん感じとった日でした。

ワタシが一番好きなのは、大工のウィリーとの会話です。
「人が死んだらお棺に入れて、お墓に運ぶんだよね。死んだ人は天国に行って、神様のそばで暮すんだよね。でもさあ、その中間はどうなの?どういうことが起こるの?」
「そうさなあ」「それはたぶん、神様とおれとの間の秘密じゃないかな」

こんなふうに、あたたかく柔らかい言葉で語られる「死」。
世間での冷たい怖い印象とは違いますよね。
生きること、亡くなることについて考えるようなことがあったとき
この短編のことも思い出し、手にとってみていただきたいなと思いました。





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