しろまち堂~こちらも本館ですがただいま休館中の旧館です~

旧ブログ名は『ワタシノスキナコドモノ本』、本の紹介や本に関するアレコレを語る、『しろまち堂』のメイン館でしたがただいま休館中のため、こちらは旧館でございます。『しろまち堂』は『本館・新館』のほか、『~音楽・映像館~』、『~写真・旅行館~』『~縁側~』もございます。煩雑ですがあわせてよろしくどうぞです。

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青青の時代

なんでコレ紹介してないの~?
と思ったら、たぶん過去に1回挫折してるんですね★
ということで再チャレンジ!



著者は山岸凉子さん。
出版社は潮出版社です。

ワタシが読んだ新書版全4巻をリンクしましたが
文庫にもなっているようです。
文庫のほうは全3巻です。
一言で言ってしまうと
山岸凉子バージョンの卑弥呼物語…なんですが
そういう捉え方で読むとどうにも違和感が★

そも、卑弥呼とは何者ぞ?みたいなストーリーですからね~。
ネタバレなので、気になる方は読まないほうがいいですよ~っと前置きをば。


場所はたぶん九州の島のひとつ。
主人公の少女・壱与(イヨ)は気のふれた「ばばさま」のめんどうをみながら暮らしています。
とはいってもまだ10歳そこそこ。遠い親せき筋に居候をしていて
邪魔者扱いされてるんですね。
ある日とうとう追い出されてしまい
ばばさまとふたり、なんとかして食べていかないと…と思いながらも
どうにもならずせっぱ詰まっていきます。
そこに伊都から迎えがやってきて…

ばばさまはどのような身分の女性なのか?
壱与は単純に孫でいいのか?
などなど
この家系的な説明がなかなか複雑で…★

ばばさまは日女(ヒルメ)といい、
伊都の国の聞こえさま(国家的な巫女とかシャーマンですね)・日女子(ヒミコ)の姉だそうです。
しかし、不思議な能力を持っているのはどちらかというとばばさま・日女さまのほうでして
気がふれたといっても、鳥と心を通わせたり、誰も聞いたことのないような声で謡ったりと
特殊能力者なんですよねー。
他方、日女子のほうは年齢不詳には見えるものの、考え方など冷徹な支配者の女性。
巫女というよりも政治家のほうがふさわしいカンジ。

ふたりの間には日女子のたくらんだ罠などいろいろな過去があり
日女子が日女を追い詰め追い出したらしいのですが
伊都の国ではそれを知らないため日女を探しており
その行方が見つかった…国へ連れて帰ろう…ということになったよう。

そして
国に戻ったころ、王の日男(ヒルオ)が亡くなり
後継者問題や国の間の争いなどが起きはじめ
戦へと発展していくわけです。
(権力争いと霊能力的な話とが絡み合っていて
ストーリーを説明するのがメチャメチャややこしいんですよ~)

オカルティックな面でいくと
ばばさまの能力も興味深くはありますが
日常生活を支えることもできる壱与(=能力者というよりも普通の人の方に近い)がときどき起こす奇跡のほうに非常に惹きつけられます。
当人はこれを
「みんなもできる ただし少しずつの命と引き換えに」
「死の恐怖に向かい合った時だけできる、起こりうること」
「そのとき人は命を削る」
と評しています。
それまでの場面を回想すると非常に説得力というか、重みがある言葉です。

物語の最後では
壱与はもとの島へ戻るのですが
そこでずっと一緒だったクロヲトコ(葬送の役目を担う男性)に
クロヲトコが果たしているであろう役割を語る場面もあり
彼女は自分がなにかをする、というよりも
こういうことを伝えるパイプ的なことに長けている女性なんだなと感じ入ります。

時の流れはそれほど感じませんが
4巻で3年が経過しているそうで
10歳だった壱与も13歳になり
現代感覚では早いですけど、この時代ではお嫁さんもアリなお年ごろに。
苦労を共にしたシビにプロポーズという
おさまりのいいラストシーンにあたたかいものを感じ
本を閉じることができます。

古代モノのコミックが好きな方
スピリチュアルに興味がある方
未読でしたらぜひ手に取っていただきたいなと思います。
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