しろまち堂~こちらも本館ですがただいま休館中の旧館です~

旧ブログ名は『ワタシノスキナコドモノ本』、本の紹介や本に関するアレコレを語る、『しろまち堂』のメイン館でしたがただいま休館中のため、こちらは旧館でございます。『しろまち堂』は『本館・新館』のほか、『~音楽・映像館~』、『~写真・旅行館~』『~縁側~』もございます。煩雑ですがあわせてよろしくどうぞです。

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ヴァイオリニスト

バンサンさんが久しぶりに読みたくなりましたので…


内容(「MARC」データベースより)
父親の期待を受け、コンクール入賞を目指し幾度となく挑戦する青年。結果を出せぬまま、やがて父親との確執の中で心を閉ざす。そんな時青年はひとりの少年と出会い、音楽の喜びを知る…。日本版オリジナル絵本。

著者はガブリエル・バンサン
出版社はBL出版です。

バンサンさん、かなり以前にお亡くなりになってたんですね。知らなかった…。
日本オリジナル作品に関しての経緯は、訳者の今井祥智さんがあとがきで書いていらっしゃいます。

さもありなん、としたり顔で書くのはアレですが
この方の絵は日本人好みだと思うのです。
色彩がないか
あっても薄く、
水墨画のように淡さのうしろにいろいろな感情が潜んでいて
すぅーっと手を伸ばしてその世界に入っていけそうな境界線の曖昧さは
西洋より東洋に近いものを感じるんですよね。

そして
この内容は、なんとなくですが
「セロ弾きのゴーシュ」が好きな方はとりわけ惹かれるのではないでしょうか。

音楽という、好きなことを追及しているはずなのに
そのことが苦痛になってしまう主人公
その葛藤と
そこから抜け出すまでの道のりが描かれている物語。

この
己の道を進むときの反比例のグラフのような
進んでも道が開けない圧迫感が
コンサートの前、家でしゃにむに練習するゴーシュとダブります。
もっとも
この「ヴァイオリニスト」のほうが
家族との軋轢がある分、根が深いようですけれど。

自分を縛る枷との決別
そして新たな出発
粗いスケッチのようなタッチと
物語の未完成さの釣り合いがよく
読み手の心にも
風を入れながら味わえる作品だと思います。

音楽が好きな人
自分の選んだ道にいて、けれど迷いや悩みの重みを強く感じてる方に
開いていただきたい1冊です。





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