しろまち堂~こちらも本館ですがただいま休館中の旧館です~

旧ブログ名は『ワタシノスキナコドモノ本』、本の紹介や本に関するアレコレを語る、『しろまち堂』のメイン館でしたがただいま休館中のため、こちらは旧館でございます。『しろまち堂』は『本館・新館』のほか、『~音楽・映像館~』、『~写真・旅行館~』『~縁側~』もございます。煩雑ですがあわせてよろしくどうぞです。

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

このエントリーをはてなブックマークに追加

訪問者

5月は初のチャレンジを。
1作家で1ヵ月、21記事を語り続けられるのか!?

ということで
マンスリー萩尾望都にトライする予定でございます。
この方ならできるかも!

ってことで、今月最初の紹介作品はこちら
「訪問者」です。

出版社からのコメント
オスカーの出生にまつわる秘密……。それが父母の愛を破局に導き、思いがけない悲劇を呼び寄せた。母を亡くしたオスカーと父グスタフのあてどもない旅が始まる。名作「トーマの心臓」番外篇表題作ほか、戦時下のパリで世界の汚れを背負った少年の聖なる怪物性を描いた「エッグ・スタンド」、翼ある天使への進化を夢想する「天使の擬態」など、問題作3篇を収録。

萩尾さんの作品は実を言うと過去記事でそれなりに紹介しているのですよね。
リンクだけで1記事作れば記事数稼げ…あわわ★ウソですよウソw

さて
マジメに書きますと
ワタシ、萩尾望都作品では
この「訪問者」が1,2を争うくらい好きなのです。
知名度でいえばなんたって「トーマの心臓」で
これは脇役オスカーに関する番外編、スピンオフ作品で、どちらかというと小品に類すると思うのですが
どうにもこうにも忘れられないのですね。

ただ、この話が忘れられないことを
素直に書けない自分もどこかにいます。
というのは
この物語が「大事な人に受け入れてもらえなかった自分」をあらわしているようで
自分がそういう存在である、もしくはそういう存在だと思っていた
ということをカミングアウトすることになる
ように感じているからだと思います。
(ちなみにこの記事も
3日くらいウジウジと書きかけで
開いては閉じ、開いては閉じ
まとまらねー★を繰り返していました)

イイトシになってやっと表面化してきた傷を
今度は「あるのー」と見せるようなものなので
抵抗感があるのは当たり前ですね。
言語化できるところまできてヨカッタ、ということにしましょうかね。

萩尾さんご自身も
ご家族との間に葛藤があったというようなことを
インタビューで書かれています。
作品として美しく昇華なさるその技量と
読者にそれを伝える表現力と
共感を呼ぶ作品作りに
いやはや、やはりすごい作家さんで
日本はこんなふうに漫画家さんのレベルが
途方もなく高い、素晴らしい国だよな
というところまで意識が飛んでしまいました。

物語の最初に出てくる
神さまとみどり子の象徴的な話は
ストーリーのなかで繰り返し出てきます。
雪野原なのに
冷たそうではなく
幻想的で
少しずつかたちを変え
姿を変え
父グスタフの、そして息子オスカーのなかにある
核心そして不安が浮き彫りになっていきます。

悲しく
淋しく
光のあたたかささえも切なくなってしまうような
美しい短編です。




関連記事
このエントリーをはてなブックマークに追加

Leave a reply






管理者にだけ表示を許可する

Trackbacks

trackbackURL:http://honwagohan.blog19.fc2.com/tb.php/1295-8010ec1b
該当の記事は見つかりませんでした。
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。