しろまち堂~こちらも本館ですがただいま休館中の旧館です~

旧ブログ名は『ワタシノスキナコドモノ本』、本の紹介や本に関するアレコレを語る、『しろまち堂』のメイン館でしたがただいま休館中のため、こちらは旧館でございます。『しろまち堂』は『本館・新館』のほか、『~音楽・映像館~』、『~写真・旅行館~』『~縁側~』もございます。煩雑ですがあわせてよろしくどうぞです。

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フル・ムーン FULL MOON  

圧倒的な写真集でした。


内容(「BOOK」データベースより)
1967年から1972年まで6年間にわたって行われたアポロ計画。そのミッションの間、宇宙飛行士は高級写真機ハッセルブラッドで数多くの写真を撮影していた。そのうち約20点は報道写真として公開されたが、複写につぐ複写であったため、クオリティは無惨なほど劣化していた。また、NASAが門外不出とした膨大な未公開のオリジナル写真は、四半世紀の間、NASAの低温保管庫で誰の目にも触れることなく長い眠りについていた。本書は、4年の歳月をかけ、3万2000点から厳選された129点のオリジナル写真によって、ロケット打ち上げ、着陸、月面活動、離陸、地球への帰還―と人類初の月面旅行を時系列に再構成した空前絶後の写真集である。

編著者はマイケル・ライト
出版社は新潮社です。


この本のことを知ったのは、トラックバックさせていただいた
『ソラリスの海』というサイトのコンテンツで
「101冊の徹夜本」というページ。
どうして辿り着いたのかは覚えていないのですが
紹介されている本で、ワタシの読んだことがある本がことごとくアタリ!だったのです。

きっとこの方とは本の趣味が合うに違いない!と
おっかけで、未読の本を探して読んでいるところなのでした。

写真集とのことでしたので、読みやすいかも?と思ってたのですが
とんでもないことこの上なし!
めちゃめちゃハードで重くって(物質的にも精神的にも)
これはワタシでは歯がたたないんじゃないか…と思いはするものの
どうにも目が離せない迫力カッコよさ崇高さでした。

当時の写真はあちこちに発表されていたので見ているはずですし
今はいろんな宇宙の画像がちょっと検索しただけで見られる世の中なのですが
この写真集の写真は、それらの写真とは一線を画しています。
本というものの質感や重みをずっしりと感じさせてくれて
「そうだよ、本はやっぱりこうじゃなくっちゃ!」なんて悦に入りつつ重みに耐えつつ
ページをめくるワタシの顔は、ゆるんでいるのか集中しているのか。凝視しているのだけはたしかなんですけどね。

写真集を見るのはわりと好きなんですが
カメラマンの視点を見せてもらうのが好き、みたいなところもありまして
人によっては、その人のクセが強すぎてつらい…ということもあるわけです。

でも
この写真集は
商品にするためではなく記録が目的で撮影されたものばかりでして
なんというか
欲が入る余地のない真剣さを感じます。

写真を撮るために行っているわけではなく
山ほどなすべきことがあって
その中のひとつに撮影がある。
時間も資源も限られているなかで
これを記録しようと思う、集中力と切実さ。
それが
月という特殊な環境とあいまって
他では見られないシャープな画像と感動をもたらしてくれるのではないかしら…と思います。

最初はひたすら大判の誌面をみていくだけですが
どこのどんな写真か、というのは
巻末に索引的な一覧がありますので、気になる方はそちらと合わせて見ていくのもいいかもしれません。

ある程度の年代の方だと(要するにワタシと同年代あたりかなw)
月着陸船とか月面車とかのメカ系にガッツリくいつき!になったりするかも。
そうだよ、コレはまさに昔読んだSFの世界だよ!っと勝手に盛り上がりましたよ。

あと
月の写真ももちろん素晴らしいのですが
地球の写真にうっとりしました。
水が本当になみなみとぷとぷと満ち溢れていて
「回ったらお水が落ちるんじゃない?」と
何の知識もないコドモのような気持ちになってしまうのです。
そして、こぼれそうになった水に手を差し伸べてすくいたいような
こころもとない、心配さをたっぷりと含んだあの愛おしさは
今まで写真を見て、もしくは地球という存在に対して、ついぞ感じたことのない類の感情でした。

写真についてばかり語っていては片手落ちになりますね。
文章についても少し紹介しましょうか。
アンドルー・チェイキンが「最果ての地」というタイトルで
宇宙飛行士たちについて、その行動や仕事について詳しく解説し
マイケル・ライトは「月の素顔」というタイトルで
写真について、編集について語っています。
どちらも2段組み、大きな誌面をみっちり埋め尽くす分量であり
中身も大変濃いので
読み進めるのにはかなり時間がかかることでしょう。

ルビもないし、言葉遣いだって大人向けです。
まったくもってコドモには読みこなしにくい本ですが
それでもワタシは
この本を、このブログで紹介します。
憧れと、それを叶える力と、その結果得たものという
なによりも素晴らしい精神と現実が
この写真集には詰まっていると感じ
それを
子どもたちに感じとってほしいのです。

「最果ての地」では、月に降りなかった司令船パイロットについても語られています。
月まで行って
月に降りなかった宇宙飛行士。
彼らは何を感じたのか?
それについては
ぜひ、本書をお読みください。

ワタシは
素晴らしい写真の数々と同じくらい
彼らの感じたこと、そしてその心境をあらわしてくれた文章に
感銘を受けました。

目立つとか影であるとか
そういう他人から見た立ち位置ではなく
在るべきところに在ることの大事さを
この文章から教えていただきました。

ずっしりとした手ごたえを
ぜひ
手にとって実感していただきたい1冊です。

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