しろまち堂~こちらも本館ですがただいま休館中の旧館です~

旧ブログ名は『ワタシノスキナコドモノ本』、本の紹介や本に関するアレコレを語る、『しろまち堂』のメイン館でしたがただいま休館中のため、こちらは旧館でございます。『しろまち堂』は『本館・新館』のほか、『~音楽・映像館~』、『~写真・旅行館~』『~縁側~』もございます。煩雑ですがあわせてよろしくどうぞです。

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ジェニー・エンジェル




【内容情報】(「BOOK」データベースより)
ジェニー・エンジェルは、天使です。おとうとや、まわりの人は、ジェニーのレインコートの下にはねがあるかどうかなど、今は、だれも、問いただしたりしません。おとうとが、死にむかっていることを、ジェニーは、うけいれようとしません。おとうとのデイビーを勇気づけようとします。レインコートにたくした、ジェニーの想い、それを見つめるお母さん。-かけがえのない人を失った家族の、深い愛情がにじみでた絵本。

文章はマーガレット・ワイルド
絵はアン・スパッドウィラス
出版社は岩崎書店です。

マーガレット・ワイルド作品は
キツネ
ぶたばあちゃん
さよならをいえるまで
ちゅっ、ちゅっ
を過去記事で紹介しています。


この方は死について書いた作品が多いかたですね。
それとも翻訳されている作品にこのテーマが多いのかしら?
避けられないことであるけれど、書ききるのが難しいテーマですから
貴重な作家さんではないでしょうか。

家で一番幼い家族が亡くなりそうな
命の消える手前の様子を書きだしているこの作品を読んでいて
萩尾望都の「アメリカン・パイ」を思い出しました。

死を前にしたときの
何かにすがりたいという気持ち。
やりきれなさと知りたくない・信じたくない気持ち。

ジェニーは死などこないのだというふりをしていますが
彼女の行為、言葉、心すべてが
実際のところ
やがて来る死を敏感に感じ、恐れていることに他なりません。
そのなかで
自分の行為を信じているふりをし、死を受け入れないと宣言しながら
心の裏側で悲しみを受け入れる準備をしている
そんな心のひだまでが読みとれるような作品です。

彼女の文章を支える絵はというと
あたたかさと淋しさという、相反しそうな要素を両方感じさせる水彩画。
あたる光がたとえ太陽であっても白く淡く
いつも忍び寄る不安をあらわしているかのよう。
そして、その不安をさらにもう一回り大きな「やさしさ」でくるんで
悲しい不安な時期であっても日常には大好きなことも大事なこともたくさんあると
教えてくれています。

死そのものというよりも
死に向き合うことになる家族に焦点を当てた作品です。
家族や身近な人が病気になる、その前に読み
何かを感じ取っていただけるといいなと思います。

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