しろまち堂~こちらも本館ですがただいま休館中の旧館です~

旧ブログ名は『ワタシノスキナコドモノ本』、本の紹介や本に関するアレコレを語る、『しろまち堂』のメイン館でしたがただいま休館中のため、こちらは旧館でございます。『しろまち堂』は『本館・新館』のほか、『~音楽・映像館~』、『~写真・旅行館~』『~縁側~』もございます。煩雑ですがあわせてよろしくどうぞです。

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

このエントリーをはてなブックマークに追加

エーディト、ここなら安全よ

この時期に紹介しておきたい本です。


内容(「BOOK」データベースより)
あの困難な時代に、危険をおかしてユダヤの子どもたちを守った町があった…!人の心が持つ力と希望をえがく、感動のノンフィクション。

著者はキャシー・ケイサー
出版社はポプラ社です。

戦争関係の本はカテゴリを作っています。
ご興味おありでした、サイドバーのカテゴリからどうぞおいでください。



第2次世界大戦、そしてユダヤ人といえば
反射的にホロコースト、と浮かんでしまいますが
そこに入らずにすんだ人たちの本も(少なくはありますが)出版されています。
この「エーディト、~」もその中の1冊です。

『ナチスから逃れたユダヤ人少女の上海日記』のときも思いましたが
助かったユダヤ人の方たちって、危機に対する判断能力がとても高いです。
父が有名なサッカー選手だったため、人によく知られていて難を逃れたこともありますし
いろんなラッキーもあったかと思いますが
判断力の高さと「これはまずい」と感じる出来事があったらとにかくサッと逃げる機敏な対応で
エーディトの一家は、少なくともある程度のところまでは家族で逃げのびることができていました。

のち、家族はひとりずつ離れていくことになりますが
それでも都度都度の母親の判断力は高く
おかげでエーディトも生き延びたのです。
彼女は他の人の境遇を知らず(というよりも意識をあまり向けられず)、
そのためたびたび自己憐憫に陥っていますが
当時としては彼女はかなり恵まれた環境にいました。

なにしろ、彼女と弟がいちばん長くいた寄宿舎は
モアサックという場所にあり
町ぐるみでユダヤ人の人々をかくまっていたのですから。

ユダヤの支配下にあって、これがどれほどの意味を持つか。
想像でしかありませんが
何年もの間、誰ひとり裏切ることなく寄宿舎での生活が成り立ち
そこではユダヤ人のままでいられる(宗教的儀式も安心して行える)
これは奇跡に近いことではなかったのでしょうか。

人は戦争を起こすこともできる。
だけど、戦争で虐げられた人を守ることもできるのです。

モアサックの寄宿舎も安全ではなくなり、解散となった後も
寄宿舎の人たちの活動とともに
ユダヤ人であることを知りつつもこっそりとかくまってくれた人々がいて
行為と愛情によって生命を守られたエーディトのような人がいました。

もう一方の亡くなった人たちに比べれば、確かに数は少ないかもしれませんが
正しいと思ったことを行った人たちのことを忘れたように
やってしまった過ちだけを声高に言い立てるのは、ワタシは違うと思います。

『責難は、成事にあらず』
好きなファンタジーに出てきた言葉です。
なにか面白くないことがあると責任転嫁したくなる傾向があるワタシが
自分によく言い聞かせる言葉とともに
この作品と、モアサックの寄宿舎という成事について
書き留めておきたく、ご紹介いたしました。


関連記事
このエントリーをはてなブックマークに追加

Leave a reply






管理者にだけ表示を許可する

Trackbacks

trackbackURL:http://honwagohan.blog19.fc2.com/tb.php/1614-c01d5daf
該当の記事は見つかりませんでした。
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。