しろまち堂~こちらも本館ですがただいま休館中の旧館です~

旧ブログ名は『ワタシノスキナコドモノ本』、本の紹介や本に関するアレコレを語る、『しろまち堂』のメイン館でしたがただいま休館中のため、こちらは旧館でございます。『しろまち堂』は『本館・新館』のほか、『~音楽・映像館~』、『~写真・旅行館~』『~縁側~』もございます。煩雑ですがあわせてよろしくどうぞです。

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至高の靴職人 関信義 手業とその継承に人生を捧げた男がいた

スタイリッシュなくせに無口な紳士靴と、その最高峰の職人について書かれた本です。
カッコよかったですよう♪

至高の靴職人

至高の靴職人
著者:竹川圭
価格:1,620円(税込、送料込)
楽天ブックスで詳細を見る

【内容情報】(「BOOK」データベースより)
日本最高峰といわれる靴職人、関信義の物語。50年に及ぶ職人人生。引退を前にたどり着いた境地とは。

著者:竹川圭
出版社:小学館
初版:2014年12月8日

関さんの動画がYou tubeにアップされているのを見つけましたので、重くなるのを覚悟で全部貼っちゃいます!







動画まであるとは感無量でございます。見るべし、見るべし!



手づくりの靴ってどんな履き心地なんだろうと思いつつ
No手入れでオッケーなバッグや靴が好きなわたしは合皮派なんですが
職人さんの本を読むのは大好き!
『エルメスへの道』も面白かったなあ。

紳士靴が無口、というのはなんとなくのイメージです。

表紙がなんか、華やかだけど喋らない男性みたいだなーと思ったのでした。
そして、どこで連載してたのかな?と思ったら書きおろしでした。贅沢ですねえ。
オーダーメイドの心意気やよし!って感じかも♪
そんなところも本と内容がマッチしているようで、にんまりしながら読んでおりました。

関さんというお名前を存じ上げずスミマセン、という感じです。
アパレルに納品する靴を作る職人さんなんですねー。
取材もたくさんお受けになったということですから、「知る人ぞ知る」よりももっと有名なんでしょうね。

ちょっと脇にそれますが自分語りをちょいと。
靴に関しては妙に憶えていることがあるんです。
その昔、知り合いのオシャレ男子が
「靴ってすごい可愛いと思うんだよ。
服は貸し借りできるけど、靴は貸し借りできない。
履いているうちに自分のクセがつくから。」
みたいなことを言っていて。

オシャレさんとはこういうふうに考えるのか!と
当時も今もぜんぜんオシャレじゃないわたしはそのとき目からウロコが落ちたような気がしたのでした。

でもって、そういうオシャレさんはきっとこういう靴の価値がよくわかるんだろうなー
などと思いつつ、本を読んじゃうわけです。

関さんの引退の場面から始まって、お弟子さんの話につながっていき
ん?ん?と、流れに戸惑ったりもするんですが
これはたぶん、靴の作りかたや特徴、テクニックなどについて前もってわかりやすく読者に伝えるためであろう、
と、勝手に推測。

しかしねえ、このお弟子さんを始めとして、関さんが靴について語る言葉ったら、
とにかくもうシビレルくらいカッコ良うございますよ♡
曰く
「エレガントな靴ってのはすべてのラインが有機的につながっていなければならない」
「この仕事は木もみて、森もみる必要がある。(略)美意識は細部に宿る。だから全体に気を配りながらも、木一本一本にもたっぷりと栄養を与えてやらないといけないんだ」
「枯れる、だ。といっても歳くってすかすかになる、ってのとは違うぞ。職人の世界ではけれんが消えて、内面から色気がにじみ出てくる境地をいう。小手先じゃない、本物だね。」

等々。
最後の言葉なんて、それどこのゴンチチの松村さん?とね。
いやこれはワタシが好きすぎるあまり、勝手に見つけた共通点ですけども^^
そういえば、これはカギカッコでくくられていない地の文でしたけども、きっと関さんが語ったんだろうなーと思う
『これみよがしに着飾ったら野暮だ。ひと目でそれと気づかない、繊細な注意を払った着こなしこそが粋であり、それは靴というプロダクトにも通じる。』
こういう言葉もステキ。
この方の語ることは靴だけでなく、音楽にも文章にも通じるよなーっと
けっこうのめり込んで読んでしまいます。

人としての仕事っぷりや生活の様子と
年代と仕事の移り変わりと景気のリンクと
書きこみ過ぎない勢いある文章でクロスさせながら書きだされているので
読みやすいけど、骨太な雰囲気がしっかり伝わって。
職人さんの世界ってこうなんですねぇとしみじみ。

そして、さりげないけれど存在感が大きい奥さまのご様子もまたよくて。
良い職人の影には良い依頼主もついているんですが
良い依頼主というのは無理難題も持ってくるようです。それによって技術がさらに上がるという循環なんですね。
その無理難題をどうするか、考えているときの関さんは、というと
『やりがいのある仕事は頭を悩ませる。悩んで悩んで答えが出ないとき、頭のなかをいったんまっさらにするため、席は妻の那衛に靴をつくった。無心で手を動かしていると、手と手につながった脳の深いところがほぐれていく。(略)
職人の妻は、結婚してから一度も靴を買った記憶がない。』

…なんていうか、のろけられてますよね、らぶらぶですよね。
順風満帆な暮らしではなく、山あり谷ありの人生だったのは、
本の内容からでも容易に理解できます。
関さんご本人とは違う苦労が奥さまにはあったでしょうから、そちらに興味もありつつ
ご夫婦の仲好きことは美しきかな、と、
ご夫婦並んでいらっしゃる様子がほの見えるような文章に微笑みが浮かんだり。

伝記であり、歴史であり、ノンフィクションであり、紳士靴というマテリアルについて理解するためにも使える本であり。
なにより面白く夢中になって読める一冊でした。

えすとえむさんという方のコミックに「IPPO」という作品がありますが、
それが好きな方にもおススメできるかな?と思いました。
ご参考までに♪

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